1995年のオーストラリアはこんな感じだったよ【レトロ4】

1995年の オーストラリア

【レトロ3】からの、つづきとなります。


ダーウィン → 仕事を探しながら西にあるカナナラブルームを目指します。

仕事あるかな?

カナナラ(Kununurra)

仕事を求めて カナナラ へ向かう

     〔1995.08.10 ~ 12〕

この町には農場が多いという話を聞いていたので、フルーツピッキングができるかと期待していました。

しかし、ちょうど僕が訪れた頃は、既に農場で働いている人が数名いて「これ以上募集はしていない」らしく、働くことは出来ませんでした。。。

ガーン。。。

ちょっと期待していたので、ショック。。。

だけど仕事探しは「運」も関係あるので、次はブルームに向かいました。

ブルーム(Broome)

仕事を求めて、次は ブルーム へ

     〔1995.08.13 ~ 16〕

ブルームは思ってたよりも栄えてて、ちょっと南国っぽい雰囲気。
観光地としても有名なので、たくさんの観光客がいました。


「それにしても、観光客多すぎるんじゃないか?」

と思っていたら、ちょうど「月への階段」のタイミングだったことが分かりました。

何ソレ?

月への階段(Staircase to the Moon)

僕は、ブルームに来るまで知らなかったんですが

満月の前後にだけ見ることができる自然現象で、干潮時に映る月の明かりが「月まで続く階段」のように見える。

一年の間に20日くらいしか見られない、神秘的な自然現象。

観光客がたくさん来ている理由はこれで、僕は偶然「超ラッキータイミング」でやって来たのです。

見に行こう!

夜が来るのを待って、同じ宿にいた日本人2人と一緒にビーチへ行くと、良さそうなポイントを見つけました。
そこは人が少なく静かなポイントで、ちょっと離れた場所には人がウジャウジャ集まっていました。


「あんなに人がたくさんいたら、見えないよなー。俺達、大正解!」

と3人で笑いながらその時を待っていると、ウジャウジャいるほうでは歓声が上がり始めました。


「なんだろう? あっち盛り上がってるね?」
「でも、まだ始まってないよ。」
「もしかして、あっちは見えてるんじゃないの?」


「!?」 「!?」 「!?」

その通りでした!

あっちのウジャウジャいるポイントが「正解」だったんです。。。

急いでそっちへ向かったけど、ベストタイミングを逃しました。。。

あぁぁぁ、やっちゃった。。。

こうゆう失敗、旅してるとよくあるんです。。。

男3人、ビールを飲んで失敗を忘れることにしました。。。

下のサイトだと、動画も載ってます。

サイト名:ブルーム観光局

仕事ゲットで、一安心!?

ブルームは「真珠の養殖」が有名で、かつては多くの日本人がこの町に移住して働いていたので、日本人墓地もあります。

真珠関係の仕事も考えたのですが探し方がよく分からず、とりあえずできそうな仕事があるかどうか、宿のオーナーに尋ねたり、情報誌などを見て探していました。

すると、ブルームから約150キロ離れた農場に住み込みで働けることが決まりました!

これで一安心!

朝早く、農場のオーナー(陽気なダニー)が迎えに来てくれて農場に到着したのですが、そこは僕の想像を遥かに超える「ヤバイ環境」なのでした。。。

ヤバイ農場!

・農場の入口から奥へ進むと見渡す限り、地平線の向こうも農場の敷地らしい。

・案内された住居には、屋根はあるけど壁が無い? 
・壁の代わりにあるのは、ネット?

・床は存在せず、地面に直接「蚊帳付きのベッド」が置いてある?

屋根はあるけど、壁が無い?  床も無い?

「ここで生活?。。。これは無理だろ! 悪いけど断ろう!」

と思ったのですが、動揺してるせいでなかなか言い出せない。。。


陽気なダニーはそんな僕の様子には気付かず、笑顔で言いました。

「昼過ぎからは、早速種まきの仕事があるぞ! やったなトム!」

イヤ、あの~、ちょっと。。。

逃げることが出来ないまま、ヤバイ農場生活が始まりました。。。

     〔1995.08.16 ~ 09.15〕

もしかして快適?

壁の無い住居では、7~8人が共同生活を送りました。
車で移動している人達はテントを持ってるので、彼らはテントで寝ていました。

全員旅行者のため、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、イギリス、パキスタンなど国籍はバラバラで、ある程度稼いだ人は次の目的地へ向かうので、メンバーは少しずつ入れ替わります。


食事は専属の女性(シャーロット)が、いつも美味しい食事、デザート、休憩のおやつを作ってくれたので、食事が全員の楽しみでした。

農場内には「冷蔵庫の小屋」があり、ビール、ワイン、ジュース、アイスクリームなどが常に置いてあったので、仕事が終わったらこの小屋から欲しいだけ持っていくことができました。

毎晩タダで「飲み放題! 食べ放題!

なんか、快適になってきたかも♪

1人、かなりインパクトが強いオーストラリア人の女の子「ダニエル」がいました。

彼女は「いつも髪の毛がボサボサ、ワイルドな雰囲気」でしたが、仕事内容を全部知ってるし、リーダー的存在だったので

「ダニエルはこの農場の関係者なのかな?」としばらくの間は思ってました。

仕事・酷暑・ハエ

主な仕事は、スイートコーン、じゃがいも、スイカ(日本のよりもでかい)、キューカンバー(でかいキュウリ)の収穫、種まき等でした。

スイートコーンは楽だったけど、他のは中腰の体勢で作業するので、腰と背中が痛くなります。。。

カードウェルのパンプキンピッキングも死んだけど、ここではキューカンバーが腰にとって一番キツかった。。。

楽だった スイートコーン♪

でも、仕事以上に辛かったのは「異常な暑さ」「無数のハエ」でした。

・昼の気温は「40℃」を軽く超えます
・でも、空気が乾燥してるので、暑さを耐えれば何とかなる。
・暑すぎるので、みんな水着で作業してました。

無数のハエは、人間の水分を求めて常に10匹くらい自分の周りを飛んでます。
・汗に付いてきたり、目、鼻、口の中に水分があるので、そこを目がけてくっついてくる!


・農場では「ハエよけのブラブラが付いてる帽子」を使ってる人もいて、かなり役立ってたので、僕も欲しかった。
・オーナーのダニーも、いつも被ってました。

この帽子、欲しかった。。。

楽しみもあったよ♪

スイカの休憩時は、畑の真ん中で休憩しますが、周りにあるスイカをパンチ頭突きで割って、そのままかじってました。

水分補給にもなるし、甘くて美味しい!

農場の名前は?

みんな「Shamrock(シャムロック)」と呼んでました。

ブルームの南に「Shamrock」という地域があるので、その辺りの農場だと思います。

Shamrock 終了!

毎日「仕事・食事・寝る」の繰り返しというハードな生活でしたが、結局約1か月間、ここで生活しました。

一緒に働くメンバーはほとんど入れ替わり、最初は関係者かと思ってた女の子ダニエルも実は旅行者だったので、既に農場を離れていました。

いよいよ 最終日!

僕の仕事は午前中で終わったので、ダニーから給料分の小切手を受け取り、農場からブルームの町へはヒッチハイクで戻ることにしました。

運が悪いと「何時間も待つ」こともあるヒッチハイクですが、道路で立ち始めてから約10分、2台目にやって来た車が止まってくれました!

超ラッキー!

乗せてくれたのは南にある大都市「パース」出身のお兄ちゃんで、音楽好きだったのでお互いが好きなバンドの話などをずっとしてました。

彼はブルームのペトロステーションでガソリンを入れる予定だったので、僕をそこまで乗せてくれました。

1か月ぶりのブルーム!

知らない女の子?

ヒッチハイクのお礼を言って、ペトロステーションから宿に向かって歩いていると、後ろから来た車が「プップー! プー!」とクラクションを鳴らしてきました。


「トム! ヘイ、トム!」 誰かが僕の名前を呼んでる?

「誰だ? 1か月ぶりだから知り合いなんていないぞ?」

と思いながら振り向くと、なんか見たことある車。
シャムロックで一緒に働いてたイギリス人カップル(ニック、ティナ)の車でした!

彼らは僕より1週間くらい前にシャムロックを離れたので、まさかブルームにいるとは思わなかった。

すごい偶然!

車の中にはもう1人知らない女の子がいて、僕に話しかけてきました。

「トム、私のこと分かる? ダニエルよ。」


(ダニエル。。。エッッ!? あのダニエル?
 いつも髪の毛ボサボサだったのに、カワイイ女の子になってる?)


口には出せなかったけど、全く別人! 超衝撃!

かなりビビってる僕を見て、彼らは笑ってました。

ワーホリ1番の「衝撃的瞬間!」でした

ダニエル、農場ではいつも髪の毛ボサボサでワイルドな感じだったけど、本来はカワイイ女の子で、あの環境に合わせていただけだったんですね。


みんなシャムロックを離れた時期はバラバラなのに、ブルームで再会したのはとても不思議でした。

ブルーム での生活

     〔1995.09.15 ~ 19〕

ダニエル達との再会後数日は、ビーチまで夕日を見に行ったり、バーで一緒に飲んだりして過ごしましたが、お互い次の目的地が違うので僕よりも先にブルームから出発して行きました。



他に訪れた場所は、歴史博物館、日本人墓地、恐竜の足跡が残っている海岸など、自転車を借りて行きました。

日本人墓地
インド洋に沈む夕日

ブルームからは、南にある大都市「パース」を目指しましたが、
途中にある町で数日ずつ滞在しながら、20日間くらいかけて進みました。

ありがとうございました♪ つづく。。。

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